サイコパス 中野信子〔著〕

サイコパスの傾向が高い人は以下の特徴があるといいます。

・外見や語りが過激に魅力的でナルシスティック
・恐怖や不安、緊張を感じにくく大舞台で堂々としている
・多くの人が倫理的な理由でためらったり、危険に感じたりすることも平然と行うため
 挑戦的で勇気があるように見える
・お世辞がうまく人転がしで、有力者を味方につけたり崇拝者のような取り巻きがいる
・常習的にウソをつき話を盛る。自分をよく見せようと主張をコロコロ変える
ビッグマウスだが飽きっぽく、物事を継続したり最後までやる遂げることは苦手
・傲慢で尊大で、批判されても折れない、懲りない
・付き合う人間が、しばしば変わり付き合いがなくなった相手のことを悪く言う
・人当たりは良いが、他者に対する共感性そのものが低い

一般的にサイコパスというと、衝動的で反社会的で猟奇的な犯罪を犯す人(負け組サイコパス)のイメージがありますが、一方で起業家などの社会的成功者やプレゼン能力があり、魅力的でカリスマ的な人(勝ち組サイコパス)もその特徴があると著者は言っています。

また、脳科学的にも一般の人と比べて脳の一部の機能の低下傾向があり、また遺伝的な影響もあるといいますが、まだまだわからない部分が多く、これといった治療方法もまだ確立されてはいないようです。

サイコパス=犯罪者又は犯罪予備軍と一括りにしがちですが、大いに問題があるようです。何よりも、早く効果的な治療方法が見つかって欲しいものです。