シンクロニシティについて2

 シンクロニシティ(意味ある偶然の一致)現象は科学的には証明されていません。しかし、誰もが電話を掛けようと思った相手から電話があったり、たまたま立ち寄った書店で手に取った本が自分の人生に大きな影響を与えたり、昔見たような景色・出来事を感じたりとか不思議な経験を一度はしたことがありませんか。そんなとき、人によってはシンクロだと思うのか、又は、偶然だと思うのかの違いがあると思います。

 シンクロに何か特別な意味があるかはその時は良く分かりません。なおさら身に起きる出来事に何か意味があるなんて普通は考えないと思います。しかし、時間が経つにつれて、今思うとあの時のあの出来事は、こういう意味があったのと感じたり、何も関係性もなかったものが何か一つに繋がってくることが良くあります。考えてみると、特にシンクロとは思っていないことが実はシンクロが働いていたのかも知れません。

 シンクロは、潜在意識や深層意識に連動して起きると言われています。でも、その潜在意識や深層意識がなぜそのような出来事を引き起こすのかは良く分かっていません。でも、良いことも悪いことも何かの意味があると感じれば、これからの人生は全く違った景色が見えてくるかも知れません。

 『すべては導かれている『』の著者(田坂広志)は、これまで科学の道を歩んでこられましたが、幾つもの不思議なシンクロ二シティ現象の経験を紹介しています。そこで学ぶことができたたった一つのこととは、いかなる逆境であっても、「すべては導かれている」と覚悟を定めれば、心の奥深くから不思議な力や叡智が沸き上がり、不思議なことが起こり始める、そのこと伝えたくて筆を執ったと言っています。

 「すべては導かれている」と覚悟することは、「人生をすべて肯定する」ことになります。人生をすべて肯定するには、身に起きる出来事がこの人生にどのような意味があるのか深く感じる必要があります。人生に無意味なことは起きない。この年齢になってそのことに少し気づいたような気がします。